父入院。

今日から病院に入って抗癌剤の治療をする父に「いつ頃帰って来れるの？」って何気なく聞いた。
「わからない。」
って返事が帰ってきた。期日決まって無いんだと知って、頭の中は真っ白になった。

治る可能性はあると信じてるし、諦めるつもりもない。でも病院での長期治療より、白いベッドより病院食より、同じ天井を見上げているより
散歩して、美味しいもの食べて家族と笑って居られる時間が多い方が
よっぽど回復に向かうんじゃないかと
本気で思った。

手術をする前の父の手は、子供だったあたしが触れてもあったかくて大きな手だった。
両手で抱えきれないくらい大きな背中だった。

「早く帰って来てね」
と触れた父の手が冷たくて…堪らなくなって抱き締めた。
肉も落ちて、一回り小さくなった父の背中。
早く「お帰りなさい」ってまた、抱き締めて迎えてあげたいと思った。

駅に向かう自転車の上で 泣いた。

すごく無気力。気を抜くと人前で泣きそうで嫌だ。
お店、忙しいと良いなぁ…。